コーヒーは世界中で愛される飲み物。その中でも、コロンビア産のコーヒーは特に高い評価を受けています。でも、何がそれを特別にするのでしょうか？
この記事では、その答えを見つけるためにコロンビアのコーヒーの魅力に迫ります。
コロンビアのコーヒーは、その高い品質と独特な風味から世界中のコーヒー好きの方たちに愛されています。その魅力を詳しく解説していきましょう。
コロンビアコーヒーの味わい
まず、コロンビアコーヒーの最大の特徴として「フルーティな酸味」と「ほのかな甘み」が挙げられます。
コーヒーというと苦味をイメージされる方も多いと思いますが、コロンビアのコーヒーには微かにフルーツのような爽やかな酸味があります。これは、コーヒーチェリー（コーヒーの果実）が十分に熟すことで生まれる味わいです。そして、その酸味とバランスを取るように、ほのかな甘さも感じられます。
次に、コロンビアコーヒーは「豊かな風味」が特徴です。味わいとしてナッツやチョコレートを思わせるような風味があり、一口飲むとその豊かな香りが口いっぱいに広がります。
最後に、「後味の良さ」もコロンビアコーヒーの特徴です。飲み終わった後に口の中に残る優雅な余韻があり、これがコーヒー愛好家からの高い評価を得ています。
コロンビアのコーヒーは酸味が弱め
コロンビアのコーヒーは中煎り以降の深めの焙煎に適していることが多いため、酸味が突出することもなくマイルドなコーヒーです。
その為、コーヒーの酸味が苦手という方には特におすすめです。
コロンビアの栽培地域ごとのコーヒーの特徴
メデジン地域：エメラルドの香り
「メデジン」という名前を聞いたことがありますか？コロンビア北部の山間部に広がるこの地域は、コーヒー生産の一大中心地です。
メデジン地域で生産されるコーヒー豆は、「中程度の酸味」と「豊かなボディ」（これはコーヒーが口に広がる際の重さや感触のことを指します）が特徴です。
さらに、独特な「ナッツ系の風味」と「甘いカラメルの香り」が感じられるでしょう。これらはこの地域の温暖で湿度の高い気候と、肥沃な火山性の土壌が生み出すものです。
ボゴタ地域：独特のフルーティーさ
次は、コロンビアの首都ボゴタ周辺です。この地域では、少し気温が低く、雨が多いため、コーヒーチェリー（コーヒー豆を含む果実）がゆっくりと成熟します。
その結果、「強い酸味」と「フルーティーな風味」を持つコーヒーが生まれます。ボゴタ地域のコーヒーを飲むと、ブラックベリーやラズベリーのような果実の風味を感じることができるでしょう。
ブカラマンガ地域：チョコレートの誘惑
コロンビア北東部のブカラマンガ地域は、独特の風土から「強いボディ」と「チョコレートの風味」を持つコーヒーを生み出します。
特に、コーヒー豆が完全に乾燥するまで丁寧に時間をかけて焙煎することで、深みのある風味が引き立ちます。甘さと苦みが調和したこの地域のコーヒーは、まるで贅沢なデザートを味わっているかのような感覚を呼び起こします。
コロンビアのコーヒー生産について
コロンビアのコーヒー生産は、その一粒一粒に独特な物語が宿っています。では、どのようなプロセスを経て、私たちのカップのコーヒー豆が生まれるのでしょうか？詳しく見ていきましょう。
理想的な栽培環境
コロンビアは年間を通じて一定の温度と降水量があり、それがコーヒー栽培にとって理想的な環境を提供しています。特にアンデス山脈に広がる肥沃な火山土壌は、コーヒー豆の豊かな風味と独特な酸味を生み出す要素です。
美味しいコーヒーをつくるために必要な条件は、「寒暖差」「降雨量」「日照量」ですが、コロンビアはこの全てをもった素晴らしい栽培地です。
また、北部と南部の土壌や気候の違いから、異なった風味・味わいのコーヒーが収穫できます。
小規模農家が多く丁寧に収穫
栽培地の多くが山岳地帯の斜面で行うため、大規模に機械を利用することが出来ません。その為、小規模な農家が多く、丁寧な手摘みにより収穫することが多いです。
コーヒーの収穫は非常に手間がかかる作業です。一つ一つのコーヒーチェリー（コーヒーの果実）は、手作業で丁寧に摘み取られます。これは、完熟したチェリーだけを選んで収穫することが、最高品質のコーヒーを生み出す秘訣だからです。
丁寧な処理と選別
摘み取ったコーヒーチェリーは、皮と果肉を除去した後、精製というプロセスを経てコーヒー豆になります。その後、手作業または機械によりサイズや形状、重さで選別され、高品質な豆だけが選ばれます。
一貫した品質管理
コーヒー豆の品質を確保するために、コロンビアでは国内のコーヒー産業協会（FNC）が品質管理を行っています。FNCでは、厳しい基準に基づきコーヒー豆の品質を評価し、優れた品質のコーヒー豆だけが市場に出回るように管理しています。
コロンビアのコーヒーのグレード：豆の品質を知る
コロンビアのコーヒーは、その高い品質から世界中で愛されていますが、その品質を評価するためのグレード（等級）システムが存在します。
コロンビアでは、コーヒー豆のサイズ（スクリーンサイズ）で格付けを行っています。スクリーンサイズが14未満のコーヒーは輸出されず、コロンビア国内で消費されます。ただし、ピーベリー（丸豆）は例外で、カラコールと呼ばれ輸出されます。
コロンビアのグレード一覧
| グレード | スクリーンサイズ | 許容範囲 |
|---|---|---|
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エクセルソ・スプレモ （Excelso Supremo） |
17以上 |
14～17：最大5% |
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エクセルソ・エクストラ （Excelso Extra） |
16以上 |
14～16：最大5% |
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エクセルソ・ヨーロッパ （Excelso Europa） |
15以上 |
12～15：最大2.5% |
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エクセルソ・UGQ （Excelso UGQ） |
14以上 |
12～14：最大1.5% |
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エクセルソ・マラゴジッペ （Excelso Maragogipe） |
14以上 |
14～17：最大5% |
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エクセルソ・カラコール （Excelso Caracol） |
12以上 |
平豆：最大10% |
コロンビアのコーヒーの歴史
コロンビアとコーヒーの深い関係は、18世紀にまで遡ります。それからというもの、コロンビアのコーヒーは品質の向上と共に、世界中でその評価を高めてきました。それでは、その背後にある歴史を一緒に見ていきましょう。
コーヒーの導入：18世紀
コーヒーは18世紀初頭、イエズス会の宣教師によってコロンビアに持ち込まれました。当初、コーヒーは飲むためだけでなく、その美しい赤い果実を見た目の良さから装飾植物としても使われました。
世界的に見れば、コーヒーの栽培の始まりは比較的遅めでした。その為、ブラジルのような大量生産の方針は早々に諦め「量より質」を重要視していました。
産業としての発展：19〜20世紀
19世紀になると、コーヒーは主要な輸出作物としての地位を確立しました。政府もコーヒー産業の発展を推進し、1875年にはボゴタに最初のコーヒー製造施設が建設されました。20世紀初頭には、コロンビアは世界の主要なコーヒー生産国となりました。
国内のコーヒー産業協会（FNC）の設立：1927年
1927年には、コーヒー生産者自身によって「コロンビア国内コーヒー産業協会（FNC）」が設立されました。FNCは品質管理を行うだけでなく、生産者の教育や研究、そして持続可能な農業を推進するなど、コーヒー産業全体の発展を推進してきました。
コーヒーの品種改良と持続可能な生産
20世紀後半から21世紀にかけて、コロンビアのコーヒー産業は更なる発展を遂げました。品種改良や生産技術の進化、環境に優しい生産方法への移行など、常に最高の品質を追求し続けてきました。
コロンビアのコーヒーについて
よくある質問
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コロンビアのコーヒーは他の国のコーヒーと比べてどう違うの？
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コロンビアのコーヒーは、豊かな風味と均一な品質が特徴です。その理由はコロンビアの独特な気候や高地によるものです。
また、アラビカ種のみを生産する国としても知られており、これが洗練された風味を生み出しています。
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コロンビアのコーヒーはどのような味がしますか？
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コロンビアのコーヒーは、通常、中程度の酸味とボディ、そして甘いキャラメルや果実のような風味が特徴です。しかし、生産地域によりその風味は異なります。
例えば、ワイラ地区では、チョコレートやナッツの風味が感じられ、ナリーニョ地区のコーヒーはより酸味が強く、赤い果実の風味があります。
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コロンビアのコーヒーはどのように淹れるのが最適ですか？
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コロンビアのコーヒーはその風味とバランスが良いため、さまざまな淹れ方に対応しています。ドリップ式、フレンチプレス、エスプレッソマシンなど、あなたの好みの方法で淹れてみてください。ただし、最高の風味を引き出すためには、新鮮な豆を用いて直前に挽くことをおすすめします。