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世界のコーヒー豆のグレードを解説

コーヒー豆専門店等でよくみる

  • No.1、No2…
  • G1、G2、G3…
  • AA、AB…

等の用語、たくさんあって分かりづらいですよね。

これらは全てコーヒーのグレードを表しているものです。

国によってグレードの付け方・呼び方が違うので用語たくさんあるようです…。

「グレードをつける基準は?」という疑問に答えるべくまとめました!

そもそも、コーヒー豆のグレードとは?

規格毎によって等級分けすること。コーヒー豆の格付けです。

一般的には、「グレードが高い」=「高品質」という証明です。

何故、グレードをつけるのか?

同じコーヒー豆の品種でも、産地や環境が異なると味わいや風名に差が出ます。「同じ品種だからこれを買おう」と思って飲んでも全く違う味わいだったりします。

これでは、消費者や売り手も困ってしまいますよね。

その為、基準であるグレード設けてできる限り分かりやすくしています。

国によって評価方法が違う

評価の方法は、産地によって異なります。

一般的には、「標高・スクリーンサイズ(豆の大きさ)・欠点豆の数」で評価されることが多いようです。

各グレードの付け方を紹介

産地の標高

「産地の標高が高いほど品質が高い」と評価

標高が高いと、昼夜の寒暖差が大きくなります。

昼夜の寒暖差が大きいと、実の収縮と膨張が繰り返される為、より風味が豊かになるのです。

スクリーンサイズ

「コーヒー豆のサイズが大きいほど品質が高い」と評価

スクリーンとは、「ふるい」の事です。

専用のふるいを使い、コーヒー豆をサイズごとに振り分けます。

スクリーンサイズは世界標準の単位

単位は、64分の1インチ。(1インチ=2.54mm)

イメージしづらいので、ミリに換算した対応表を載せておきます。

スクリーンサイズ 大きさ(mm)
20
約0.79mm
19
約0.75mm
18
約0.71mm
17
約0.67mm
16
約0.63mm
15
約0.59mm

欠点豆の数

「欠点豆の数が少ないほど品質が高い」と評価

コーヒー豆300g中の欠点豆の数で評価されます。

欠点方式は、地域によって異なります。

カッピング

コーヒーを飲んで評価

実際にコーヒーを入れて味わい、風味等をチェックします。

産地別のグレードの付け方

ブラジル

評価の方法

ブラジルでは、「欠点数・スクリーンサイズ・カッピング」で格付けを行っています。

欠点数

No.2が最上級グレードになります。

欠点数が0なのはあり得ない為、No.1は存在しないようです。

グレード 欠点数
No.2
4以下
No.3
12以下
No.4
26以下
No.5
46以下
No.6
86以下
No.7
160以下
No.8
360以下
欠点方式
混入物 個数 欠点数
石・木片・土(大)
1個
5点
石・木片・土(中)
1個
2点
石・木片・土(小)
1個
1点
黒豆
1個
1点
パーチメント
2個
1点
コーヒーの皮(大)
1個
1点
コーヒーの皮(小)
2~3個
1点
乾果
1個
1点
発酵豆
2個
1点
虫食い豆
2~5個
1点
未熟豆
5個
1点
貝殻豆
3個
1点
割れ豆・欠け豆
5個
1点
ふやけ豆・発育不全豆
5個
1点
スクリーンサイズ

世界標準規格のスクリーンサイズがそのまま使われます。

スクリーンサイズが16以上でないと輸出できません。

カッピング

カッピングにより、コーヒーの味をチェックします。

基本的に表の上に行くほど、評価が高くなります。

グレード
ストリクトリー・ソフト(Strictly Soft)
充分になめらかで甘味のある味
ソフト(Soft)
なめらかで甘味のある味
ソフティッシュ(Softish)
あまり甘味のない味
ハード(Hard)
鋭い刺激のある味
リオイ(Rioy)
軽いヨード・ホルム臭
リオ(Rio)
ヨード・ホルム臭

※ヨード・ホルム臭(リオ、リオイ)とは、ブラジル特有の現象で、化学薬品と土臭さが混ざった不快な風味です。

グアテマラ

評価の方法

グアテマラでは、標高のみで格付けを行っています。

「グアテマラ SHB」のように表記されます。

標高
Table Header Table Header
ストリクトリー・ハード・ビーン(SHB)
1400m以上
ハード・ビーン(HB)
1225~1400m
セミ・ハード・ビーン(SH)
1100~1225m
エクストラ・プライム・ウォッシュド(EPW)
900~1100m
プライム・ウォッシュド(PW)
600~900m

コロンビア

コロンビアでは、スクリーンサイズのみで格付けを行っています。

スクリーンサイズが14未満のコーヒーは輸出されず、コロンビア国内で消費されます。
ただし、ピーベリー(丸豆)は例外で、カラコールと呼ばれ輸出されます。

評価の方法

スクリーンサイズ
グレード スクリーンサイズ 許容範囲
エクセルソ・スプレモ
(Excelso Supremo)
17以上
14~17:最大5%
エクセルソ・エクストラ
(Excelso Extra)
16以上
14~16:最大5%
エクセルソ・ヨーロッパ
(Excelso Europa)
15以上
12~15:最大2.5%
エクセルソ・UGQ
(Excelso UGQ)
14以上
12~14:最大1.5%
エクセルソ・マラゴジッペ
(Excelso Maragogipe)
14以上
14~17:最大5%
エクセルソ・カラコール
(Excelso Caracol)
12以上
平豆:最大10%

※カラコール=ピーベリー(丸豆)の事。

ジャマイカ

ジャマイカでは、「収穫地・スクリーンサイズ・標高・欠点数」で格付けを行っています。

格付けの方法

ジャマイカ産のコーヒーは、ブルーマウンテンとノン・ブルーマウンテンの2種類に分かれます。

一般的には、ブルーマウンテン山域で収穫されたコーヒー豆が品質が高いとされています。

 

ブルーマウンテン山域の場合

「ブルーマウンテン No.1」はジャマイカコーヒーの最上級グレードです。

No.1は、ブルーマウンテン全体の30%程の希少なコーヒーです。

グレード スクリーンサイズ 欠点数
No.1
17~18が最低96%
最大2%
No.2
16~17が最低96%
最大2%
No.3
15~16が最低96%
最大2%
ピーベリー(丸豆)
10以上が最低96%
最大2%
セレクト
No.1~No.3のサイズ
最大4%
ブルーマウンテン山域以外の場合

標高を基準にグレードを付けられます。

グレード 標高
ハイマウンテン(HIGH MOUNTAIN)
1000~1200m
プライム・ウォッシュド(PRIME WASHED)
300~1000m

エチオピア

評価方法

エチオピアでは、300g中の欠点豆数のみで格付けを行っています。

グレードはG1~G9まであります。

輸出されるのは、G2のウォッシュド、G4のナチュラルまでと制限されています。

>>ナチュラル精製って何?|世界一わかりやすいコーヒー解説
>>ウォッシュド精製って何?|世界一わかりやすいコーヒー解説

グレード 欠点豆の数
G1
0~3
G2
4~12
G3
13~25
G4
26~46
G5
47~75

インドネシア

マンデリンと呼ばれることも多いです。

評価の方法

インドネシアでは、300g中の欠点豆数のみで格付けを行っています。

また、G1の中で特に風味が優れているものは、「SP(スペシャル)G1」と表記されます。

ナチュラルでは水分含有量最大13%ウォッシュドでは水分含有量最大12%で悪臭・カビ臭・カビ豆がないことが条件になります。

グレード 欠点豆の数
G1
0~11
G2
12~25
G3
26~44
G4a
45~60
G4b
61~80
G5
81~150
G6
151~225

ケニア

ケニアのグレードの付け方

ケニアでは、豆の大きさ(スクリーンサイズ)でグレードを付けます。

グレード スクリーンサイズ
AA
17以上
AB
15~16
C
11~14
TT
Cより小さい豆
T
小さすぎる豆やかけら
E
エレファント(大きすぎる豆)
PB
ピーベリー(丸豆)

パナマ

パナマ運河

パナマのグレードの付け方

パナマでは、標高でグレードを付けます。

グレード 標高
ストリクトリー・ハード・ビーン(SHB)
1350m以上
ハード・ビーン(HB)
1200~1350m
エクストラ・プライム・ウォッシュド(EPW)
900~1200m

パナマの最上級グレードはSHB

パナマ最上級グレードは、1350m以上の高い標高で栽培されるため、味が凝縮され味わい深いコーヒーに仕上がっています。

ハワイ

ハワイ

ハワイのグレードの付け方

ハワイでは、スクリーンサイズと欠点豆の数でグレードを付けます。

多くの国では、300g中の欠点豆の数で評価するが、ハワイでは435g中の欠点豆の数を数えます。

グレード スクリーンサイズ 欠点豆
エクストラ・ファンシー
19(7.54mm)以上
10粒以下
ファンシー
18(7.14mm)以上
10粒以下
No.1
16(6.35mm)以上
20粒以下
セレクト
(無し)
重さの5%以下
プライム
(無し)
重さの25%以下

ハワイの最上級グレード「エクストラ・ファンシー」

粒が大きく成熟度が高いため、香り豊かなコーヒーに仕上がっています。

エルサルバドル

エルサルバドル

エルサルバドルのグレードの付け方

エルサルバドルでは、標高のみでグレードを付けます。

グレード 標高
ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)
1200m~
ハイ・グロウン(HG)
900~1200m
セントラル・スタンダード(CS)
500~900m

エルサルバドル最上級グレード「ストリクトリー・ハイ・グロウン」

標高が高いため、より香りの詰まったコーヒーに仕上がっています。

ホンジュラス

エルサルバドル

ホンジュラスのグレードの付け方

ホンジュラスでは、標高のみでグレードを付けます。

グレード 標高
ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)
1200m~
ハイ・グロウン(HG)
900~1200m
セントラル・スタンダード(CS)
500~900m

ホンジュラス最上級グレード「ストリクトリー・ハイ・グロウン」

標高が高いため、より香りの詰まったコーヒーに仕上がっています。

ニカラグア

ニカラグア

ニカラグアのグレードの付け方

ニカラグアでは、標高のみでグレードを付けます。

グレード 標高
ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)
1,500~2,000m
ハイ・グロウン(HG)
1,300~1,500m
ミディアム・グロウン(MG)
1,000~1,300m
ロー・グロウン(LG)
500~1,000m

ニカラグア最上級グレード「ストリクトリー・ハイ・グロウン」

標高が高いため、より香りの詰まったコーヒーに仕上がっています。

コスタリカ

コスタリカ火山

コスタリカのグレードの付け方

コスタリカでは、地域と標高でグレードを付けます。
また、基準標高以下のもののほとんどは現地で消費されます。

太平洋側
グレード 標高
ストリクトリー・ハード・ビーン(SHB)
1,200~1,650m
ハード・ビーン(HB)
1,000~1,200m
グッド・ハード・ビーン(GHB)
800~1,000m
太平洋とカリブ海の間
グレード 標高
ミディアム・ハード・ビーン(MHB)
500~1,000m
カリブ海側
グレード 標高
ハイ・グロウン・アトランティック(HGA)
900m~
ミディアム・グロウン・アトランティック(MGA)
600~900m
ロー・グロウン・アトランティック(LGA)
150~600m

パプアニューギニア

パプアニューギニア

パプアニューギニアのグレードの付け方

スクリーンサイズでグレードを付けます。

グレード スクリーンサイズ 欠点豆の数
AA
6.95mm以上
ない
A
6.75mm以上6.94mm以下
ない
B
6.55mm以上6.74mm以下
ない
AB
AとBの混ざったグレードで、Aが過半数を占めるもの
C
5.95mm以上
少量
PB
ピーベリー(丸豆)だけのもの